アクセス拒否 夜のパヴァーヌ ♪pavane de la nuit♪ 交響曲第5番Op.47(ショスタコーヴィチ) 忍者ブログ
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今回はピアノ曲ではなく、オケでございます。
しかもショスタコーヴィチ。。。
ものすごく縁遠い作曲家です!
ピアノ曲も楽譜が出てますし、姉弟子Mさんのお友達で、やはり同門のR子さんが弾いているのを聴いたことがありましたが、申し訳ないけどイマイチぴんと来なかったです。

しかし昨晩、洗濯物をたたみながら録画した「名曲探偵アマデウス」を観たのですが、あっという間にまたアマデウスワールドに引き込まれてしまいました~!!

演奏
チョン・ミュンフン指揮/東京フィルハーモニー交響楽団
コメンテーター
野本由紀夫(玉川大学芸術学部准教授・音楽評論家)
荒井英治(ヴァイオリニスト・東京フィルハーモニー交響楽団コンサートマスター)
亀山郁夫(東京外語大学学長・ロシア文学・ロシア文化論専攻)
井上道義(指揮者)

今回も、そうそうたるゲストが集まってました~
しかもロシアものということで亀山郁夫先生まで。。。
先日、「爆笑問題のニッポンの教養」という番組で、ドストエフスキーについて語っている姿を見たばかり。
あの物静かな語り口の中ににきらめく、怜悧なまなざしにどきどきしながら見ていたんです
どんな深い解釈がなされるのか、興味津々でした。

前衛的なショスタコーヴィチの作品の中において、古典的な手法を採用した作品になっている。
1937年初演。

第1楽章
冒頭「レシ♭」「ラド♯」…これが、低音部→高音部と受け渡されるなら「問い」「応答」と会話が成り立つが、ここは低音部の旋律を高音部が追いかける、カノン形式になっている。
 →答えのない問い…自問自答。これが延々と続くので、深刻さ、悲劇性を強めている。
冒頭のカノンに、金管によるもう一つのカノンが同時進行。
 →二重カノンにより、より一層深刻になり、不条理な感情を表している。
悲鳴を上げるような旋律…懸命にしがみつくようにして演奏している…。
 →作曲者の精神的極限状態を、演奏者は体験する(荒井英治氏)

ショスタコーヴィチの作品は、スターリンの独裁体制により評判を落とされる。
「西洋の堕落したモダニズムである」
→民衆にも分かりやすく、心に響く音楽を!ということでこの曲が作曲されることになる。

第2楽章
行進曲風なのに、3拍子?
 →リズムが取りづらい。
 →からかわれているような気分になる。

第3楽章
哀しい曲調。62小節に、「パニヒダ」の旋律が出現。
 →「パニヒダ」とは、ロシア正教の祈りの歌…鎮魂歌。「永眠者と現世に生きる私たちの愛が続いている」
 →誰に対する鎮魂歌か?
 →スターリンの大テロル(粛正)の犠牲者に対する涙ではないか。
 →社会主義を祝う一方で、スターリンへの批判(二枚舌的な要素)
 →「我慢をしても、今は生きよ」というメッセージ。

第4楽章
勇ましく、歓喜に満ちた曲調。
 →しかし「ショスタコーヴィチの証言」という本によると、「強制された歓喜」…スターリンに強制されたもの。
 →この証言は本人のものではないという解釈がされているが。。。
しかしこの楽章に、隠されたメッセージが!
 →「ラレミファ」…短調になっているが、「ファ」にシャープがついていたら「カルメン」の「ハバネラ」になる。
 →ここの歌詞は、「気をつけろ」「信じるな」という意味。
 →クライマックスは、「ファ♯」になる+ラの連打252回
 →ラ(A)=古いロシア語で、「我」
 →ここの意味は、「私は信じない」
 「私は社会主義を信じない」

政治的なメッセージとともに、芸術家としての強い信念を表した作品。
「芸術的個性を拡張するための格闘」(亀山郁夫先生) 

もうこんなに詳しく解説されたら、縁遠かったショスタコーヴィチもぐっと近くに感じられてしまいます!

こうして曲の背景や中身を知ると、作曲家の言いたかったことや、魂に触れるような気がして、もっともっと知りたいという欲求を抑えられないですね

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私も見ました!!
キアラさんのところでいつもこの番組の紹介があるので、ついに見ましたよ! わたしは機械音痴なので子供に頼んで録画してもらいました。
若い頃はショスタコーヴィッチとマーラーとブルックナーは避けて通ってきました、長いから(爆)。 未だに苦手なんですけど、聴くようにしています。
ショスタコーヴィッチは交響曲のほかにもジャズ組曲など聴きやすいものがあるので、そちらも聴いてみると楽しいですよ。「ああ、これきいたことある!」っていうのが必ずあります。映画音楽に使われているのもありますし。

ところで今週の「名曲探偵アマデウス」は何を紹介してくれるのでしょう? あの子達、録画予約したやろうな!?
リスト大好き 2009/11/20(Fri)19:16:19 編集
Re:私も見ました!!
♪リスト大好きさん

おはようございます。
コメントありがとうございます!

>キアラさんのところでいつもこの番組の紹介があるので、ついに見ましたよ! わたしは機械音痴なので子供に頼んで録画してもらいました。

おお!ついに!
リスト大好きさんなら、きっと楽しめる番組だったと思います!

>若い頃はショスタコーヴィッチとマーラーとブルックナーは避けて通ってきました、長いから(爆)。 未だに苦手なんですけど、聴くようにしています。

あ、私も!ブルックナーは1度聴いて「もういいや。。。」ってなっちゃって(笑)
マーラーは好きなのもあるんですが理解はできてないですね。

>ショスタコーヴィッチは交響曲のほかにもジャズ組曲など聴きやすいものがあるので、そちらも聴いてみると楽しいですよ。「ああ、これきいたことある!」っていうのが必ずあります。映画音楽に使われているのもありますし。

本当ですか?
わーい、今度いろいろ探してみますね!
ジャズみたいのだったら、聴いてて楽しそうですしね。

>ところで今週の「名曲探偵アマデウス」は何を紹介してくれるのでしょう? あの子達、録画予約したやろうな!?

私はいつも再放送のほうを録ってるんですが、そうじゃないほうだと、ヤナーチェクのシンフォニエッタをやるみたいです。
この曲は、村上春樹の小説で有名になりました。
キアラ  【2009/11/21 07:37】
無題
おお、また大変興味をそそられるというか、
そんなメッセージがあるなんて考えてもみないし、
曲を先にきいたら、「わけわからないなあ」で済んでしまうところなんですが・・・・・。
そういう音楽の授業を聴きたかったなあ。

ショスタコーヴィッチよりもドストエフスキーを先に読んでみたくなるなあ・・・・・。
私は高校生くらいから文学を全然読んでこなかったので、最近文学を読んでいればよかったと後悔しきりなんです。

若い頃恋愛に費やしたエネルギーを他にもっと向けていればよかったと思います。
のぞみ 2009/11/20(Fri)23:39:46 編集
Re:無題
♪のぞみさん

こんにちは!
コメントありがとうございます。

>おお、また大変興味をそそられるというか、
>そんなメッセージがあるなんて考えてもみないし、
>曲を先にきいたら、「わけわからないなあ」で済んでしまうところなんですが・・・・・。
>そういう音楽の授業を聴きたかったなあ。

私もですよ~。
音楽鑑賞なんてつまらない、寝る時間だ!って思う生徒は多いと思います。
でもこんな教えられ方をしたら、もう面白くて寝るどころじゃないですよね。

>ショスタコーヴィッチよりもドストエフスキーを先に読んでみたくなるなあ・・・・・。
>私は高校生くらいから文学を全然読んでこなかったので、最近文学を読んでいればよかったと後悔しきりなんです。

ドストエフスキーって「重い」「難解」「読みづらい」という印象があって、読まなかったんですよね~。
亀山郁夫先生が訳した「罪と罰」や「カラマーゾフの兄弟」が出てますんで、読んでみたいです。
文学はいつでも読めますから、今読むと若いころより理解が早いかもしれませんよ!

>若い頃恋愛に費やしたエネルギーを他にもっと向けていればよかったと思います。

あはは。。。右に同じです。。。
私なんてかっこつけで本だけ買って満足してたんで、たちが悪いですよ~。
キアラ  【2009/11/21 14:11】
無題
ああ~~、見たかったです~~。
私、シンフォニーは全般的にそんなに詳しくないんですが、
ショスタコは、なぜかむかしからムラビンスキーという巨匠の全集を愛聴してました。
最初は、革命の影響を思わせる扇動的な曲調にびっくりしましたが、繰り返し聴くうちに、とてもわかりやすく好きになっていきました。
この日記読ませていただいて、久々ムラビンスキーのCD聴きなおそうと思ったのに、実家に忘れてきてしまったみたいです。残念
ゆっきー 2009/11/22(Sun)00:14:09 編集
Re:無題
♪ゆっきーさん

こんばんわ!
コメントありがとうございます!

>ああ~~、見たかったです~~。

見ていただきたかったです~!
曲を知らなくても見ごたえがあり、しかも深い解説によりすっかり曲への愛着が出来ているという。
恐るべしアマデウスって感じです。
今回亀山郁夫先生も素敵だったし(超個人的感情)

>私、シンフォニーは全般的にそんなに詳しくないんですが、
>ショスタコは、なぜかむかしからムラビンスキーという巨匠の全集を愛聴してました。

おお!さすがはゆっきーさんです!
ムラビンスキーはかなり定評あるようですね。
私は曲を知らなかったので、これを機にCD聴いてみたいと思って調べたところ、ムラビンスキー・ハイティンク・バーンスタインの古いほうの録音、といったところに定評があるようですね。
どれを聴こうか迷っていたのですが、ムラビンスキーから聴いてみたいと思っています。

>最初は、革命の影響を思わせる扇動的な曲調にびっくりしましたが、繰り返し聴くうちに、とてもわかりやすく好きになっていきました。

この曲は分かりやすいみたいですね。
そんな印象を受けました。
確かに扇動的なかんじはします。。。

>この日記読ませていただいて、久々ムラビンスキーのCD聴きなおそうと思ったのに、実家に忘れてきてしまったみたいです。残念

あじゃじゃじゃ。。。
では今度ご実家に行かれた際はぜひ!
キアラ  【2009/11/22 01:13】
ご訪問ありがとうございます


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