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今日は(というか日付変わってるから、昨日か)、母の7回忌で、母の郷里・豊橋に行っておりました。
本当なら来年行われるはずでしたが、遠方から来る親戚のことを考え、兄が画策して叔父の3回忌と一緒に行うことにしたそうです。
私は家のことがあるので、母のだけ行くことにしました。
前置きが長くなりましたが、法事のことと絡めて今回はフォーレのレクイエムのことについてレポしたいと思います。
演奏
シャルル・デュトワ指揮/NHK交響楽団
ソプラノ 天羽明恵
バリトン 青戸知
合唱 二期会合唱団
コメンテーター
室田尚子(音楽評論家)
遠山菜穂美(平成音楽大学)
鹿島茂(フランス文学者)
モーツァルト・ヴェルディの作品と並び称される、3大レクイエムの一つ。
7つの表情豊かな美しい曲で出来ている。
レクイエム」とは、カトリック教会にて、死者の安息を願うミサのための楽曲だが、フォーレの作品は発表された当初は、「異教徒的」と言われた。
1.入祭唱とキリエ
穏やかで、まろやかな旋律。
独特の和音進行にあり。
→二短調…主和音(レファラ)~IIIの和音(ファラド)~主和音の繰り返し
→通常、主和音(レファラ)~属和音(ラド♯ミ)~主和音となることにより、二短調だとはっきり分かるが、この場合短調なのか長調なのかが曖昧になる。
→IIIの和音がある…どちらにも定まらない、浮遊した感じになる。中間色のような色彩感として受け止められる。
楽器の編成にも秘密あり。
→この曲ではビオラが1と2に分かれ、主役になっている。
→ビオラで旋律を奏でることにより、柔らかく、落ち着いた響きになる。
→安らぎ、癒しを与える響きがある(レクイエム エテルナム…永遠の安息を…)。
3.聖なるかな
レクイエム=聖書の言葉を伝えることが目的。
フォーレは、この合唱を響かせるための工夫を凝らしている。
→「交唱」…女声のあとから男声が同じ歌詞を繰り返し歌って、歌詞を印象付けている。
→アルトがない…ソプラノの響きの純粋さを引き立たせる。
→天の声(ソプラノ)と地の声(男声)が呼び交わし合っている。
→ソプラノ…曲のクライマックスで、「excelsis(至高の地)」という歌詞を最高音(G)で歌い、印象付けている。
4.ああ イエズスよ
この曲では、歌声だけでなく楽器を使って歌詞を際立たせている。
→ソプラノソロが「レファレドレ」というモチーフを歌い終わると、木管・ハープ・弦楽器が同じモチーフで追いかけ、繰り返している。
→ここの歌詞は「dona(お与えください)」…この祈りの言葉が、繰り返されることにより浸透していく効果をうまく引き出している。
この曲が何故異教徒的と呼ばれてしまうのか。。。
通常レクイエムは、「Dies irae(怒りの日)」が表現されていなければならない。
※怒りの日=世界の終りが来るとあらゆる死者の魂が蘇り、神によって天国に行くか、地獄に行くかの裁きを受ける。
歴代のレクイエムには、この「Dies irae(怒りの日)」を強調するために、曲の前半に置かれ、独立した曲として扱われれている。
しかしフォーレの場合、独立した曲はなく、6曲目「リベラ・メ」の中16小節間で怒りの日を表現した。
→このことは異例であり、異教徒的と呼ばれてしまう所以である。
→フォーレは教会のオルガニストをしており、教会音楽を知り尽くしているはず。。。
理由は、政治的な背景が関係しているのではないか。
この曲が作られた19世紀末、フランスではナポレオンIII世が失脚=第3共和制始まる。
宗教と政治の分離…このレクイエムに関係あり!
このレクイエムは、「共和国のレクイエム」=生まれながらにして平等、死を前にしても平等。
→救いは、万人に訪れるべきだ。
カトリック教会の権威を象徴するような、「怒りの日」で死の恐怖をあおるような表現を避け、人を死の不安から解き放とうとした。
7.楽園にて(イン パラディスム)
通常、ミサのあと出棺する時に使われ、レクイエムでは使わない曲。
ニ長調=「祝祭の調」と呼ばれている。
主和音(レファ♯ラ)をオルガンがずっと鳴らし続けている…「不変のもの」、「永遠のもの」を示している。
メロディーがスタッカート…天使が天井から降りてきて、祝福しているような感じ。
亡くなっている人だけでなく、生きている人でさえも祝福されているような感じがする。
フォーレの言葉
「最初から最後まで全て人間的な感情に包まれ、そこには永遠の安らぎに対する信頼感が込められている」
全ての人に音楽を聴いてほしい、安らぎを感じてほしいと思ったのではないか。
フォーレのレクイエム、やわらかくて癒される感じがするので、大好きでよく聴いています。
モツレクもヴェルレクもそれぞれに好きですがね。
法事のとき、手を合わせながら「今うちの母親はどうしてるだろうか。安らかにしているかな」と考えていました。
フォーレは全ての人にやさしいレクイエムを書いたんだなぁ、と、この番組を見て思い、それにまた癒される思いがしています。
豊橋までいらっしゃったのですね!お疲れさまでした。
お母さまの7回忌、さまざまな思いが心に浮かんだことでしょうね。。。
フォーレのレクイエム!実はまだ聴いたことがないのです(^^;)
この曲はぜひ聴きたい!聴かねば!とずっと思っておりました。というのは、私の連弾相方のゆりりんさんが、自分のお葬式のときに流して欲しい曲と言っていたからなんです。
私はシューベルト即興曲op.90-3とショパンノクターン遺作嬰ハ短調なのですが、ゆりりんさんはこの曲だそう!
キアラさんの丁寧で詳しい解説を拝読して、ますます聴きたくなりました
近いうちに音源を捜します
いつもアマデウスの分かりやすい要約、ありがとうございます(^^)
こんにちは!
>キアラさん、おはようございます!
は~い、コメントありがとうございます。
>豊橋までいらっしゃったのですね!お疲れさまでした。
>お母さまの7回忌、さまざまな思いが心に浮かんだことでしょうね。。。
はい。。。産後初めて法事に行ったので、いろいろ聞きたいことが浮かんだりしていました。
>フォーレのレクイエム!実はまだ聴いたことがないのです(^^;)
>この曲はぜひ聴きたい!聴かねば!とずっと思っておりました。というのは、私の連弾相方のゆりりんさんが、自分のお葬式のときに流して欲しい曲と言っていたからなんです。
ええっ!!そうなんですね~!ゆりりんさんがお葬式に。。。なるほど~。
この曲は本当に美しく、解説の通り全ての人に優しいレクイエムになっているんですよ。
他のレクイエムとは一線を画した作風になってもいますし。
なので、この曲をお葬式に、という気持ちはよく分かります。
>私はシューベルト即興曲op.90-3とショパンノクターン遺作嬰ハ短調なのですが、ゆりりんさんはこの曲だそう!
みぽぽさん、前々からその曲。。。って仰ってますよね。
私は何がいいかな。。。やっぱり「亡き王女のためのパヴァーヌ」(オケ版)だろうか。
あとはベトソナ12番とか。
>キアラさんの丁寧で詳しい解説を拝読して、ますます聴きたくなりました
>近いうちに音源を捜します
是非聴いていただきたいです!
みぽぽさんならこの曲の美しさに胸を打たれることと思います。
結構容易に入手できますので、これを機に是非。
>いつもアマデウスの分かりやすい要約、ありがとうございます(^^)
は~い!私も楽しんでレポしていますので、よろしくお願い致します!
こんにちは!
コメントありがとう!
>お母様の法事だったのね・・・
>久しぶりにお兄さんとも会えたのかな?
うん、会えたよ~。
お世話になっていた叔父・叔母にも会えて、本当に嬉しかった。
>お母さんに今の幸せの報告はできたのかな?
>(^^)
うん。
聞きたいことがたくさんあったよ。
>お疲れ様でした♪
ありがとう!本当に疲れて、次の日朝イチの教習キャンセルしたくらいだったよ。。。
母親って、私の場合は、私は母と仲良しだし、あちこちに母を送っていったり、気を遣ってプレゼントをしたりするけれど、だけど「わかってないな」って思うことがあります。母親は自分から生まれた子どもだから自分と同じと思っているところがあるのですよね・・・・。
フォーレのレクイエムは、以前母と地元の合唱団が歌っているのを聴きにいったことがあります。曲よりも、歌っている男性の一人が体調が悪いのか、真っ赤っかの顔をしていて、それが申し訳ないのだけど、おかしくて母と笑っていたことを思い出します。
今キアラさんの記事を読んで、CDを持ってきて、聴いています。そういう中身なんだ~~~~~って思います。
私はヴェルディのレクイエムは聴いたことがないので、明日でかけたらCD買ってこようかな。私は宗教曲が大好きなんですよね。根が庶民なもので、崇高そうなのに惹かれるのですよね(笑)。
こんにちは!
コメントありがとうございます。
>お母様のことはたまにキアラさんが書かれているので、どういうお気持ちで法事にいかれたのかなと考えたりしました。
うーん、何かいろんな思いが交錯してましたね~。
一番はやっぱり子どものことを報告したかったかな、という感じですかね。
いろいろ聴きたいこともあったし。
>母親って、私の場合は、私は母と仲良しだし、あちこちに母を送っていったり、気を遣ってプレゼントをしたりするけれど、だけど「わかってないな」って思うことがあります。母親は自分から生まれた子どもだから自分と同じと思っているところがあるのですよね・・・・。
本当は違うんですけどね。。。
自分でもよく分かりますが、自分から生まれた子どもでもやっぱり自分とは違うからわかり得ないな、と。
もし分かったら、子どもが泣いても何で泣いてるのか分かりますから、「夜泣きで大変」みたいなことがなくなると思いますし。
うちは仲が悪かったので、仲の良い親子は、どんどん仲良くしていただきたい、というのが本音ですね。
>フォーレのレクイエムは、以前母と地元の合唱団が歌っているのを聴きにいったことがあります。曲よりも、歌っている男性の一人が体調が悪いのか、真っ赤っかの顔をしていて、それが申し訳ないのだけど、おかしくて母と笑っていたことを思い出します。
あららら。。。暑かったのかも知れませんよ(^◇^;)
笑えるレクイエムだったんですね。。。(笑)
>今キアラさんの記事を読んで、CDを持ってきて、聴いています。そういう中身なんだ~~~~~って思います。
そうだったんですよね。私も気づかないことがいっぱいあって、目から鱗でした。
>私はヴェルディのレクイエムは聴いたことがないので、明日でかけたらCD買ってこようかな。私は宗教曲が大好きなんですよね。根が庶民なもので、崇高そうなのに惹かれるのですよね(笑)。
ヴェルレクもおすすめですね~。歌ったこともあるので、ものすごく親近感もありますし。
オペラを書いた人が作った曲なので、ものすごくドラマチックです。
通しだと1時間半ありますが、その時間を感じさせず、曲に引き込まれていきますので、是非聴いていただきたいと思います。
ひとまず大きなイベントを終えて、ほっとされたことと思います
またお母様への思いなどもさまざま浮かんだご様子ですね。
法事とレクイエム、ナイスタイミングの放映だったのですね。
私、フォーレのレクイエムは全曲通してきいたことはないかもです。
むかし、父所有のレコードが自宅にあったのは覚えています。
ドイツグラモフォンの・・・・・指揮者やオケは覚えてません。父は大事にしていました。
しかしよくありがちな「子供はレコードに手を触れるの禁止」でして・・・(レコードは傷つくから・・・)
自由にはきけずじまい。
いつか是非聴いて見たいと思います。
部分的に知っている曲はいくつかあります♪
美しい曲ですよね
異教徒的って言われたなんて知りませんでした。
詳細な解説、ありがとうございました。興味がわきました!
こんにちは!
コメントありがとうございます。
>法事お疲れ様でした!
>ひとまず大きなイベントを終えて、ほっとされたことと思います
はい!何とか無事に終わり、ほっとしています。
一番ほっとしているのは、兄だと思いますが。。。
>またお母様への思いなどもさまざま浮かんだご様子ですね。
そうですね。親になってから初めての法事だったので、いろいろと感慨深いものがありました。
>法事とレクイエム、ナイスタイミングの放映だったのですね。
えっと、レクイエムはリアルタイムを録画したので、実際は1週間前に放映されたものをこの日に見た、という感じです。
でもタイミング的には、1週間ずれただけでちょうど良かったと言えますね。
これの前がヴィヴァルディだったのですが、それを飛ばしてこっちを先に見た、という感じです。
>私、フォーレのレクイエムは全曲通してきいたことはないかもです。
>むかし、父所有のレコードが自宅にあったのは覚えています。
>ドイツグラモフォンの・・・・・指揮者やオケは覚えてません。父は大事にしていました。
>しかしよくありがちな「子供はレコードに手を触れるの禁止」でして・・・(レコードは傷つくから・・・)
>自由にはきけずじまい。
>いつか是非聴いて見たいと思います。
お父様もクラシックを愛聴されていたのですね。
金子氏のお宅みたいですね
レコードってすぐ傷がつくから、大抵のお宅では子どもは手を触れちゃいけないことになっていますよね
すごく優しくて、美しい曲ですので、是非聴いていただきたいと思います。
>部分的に知っている曲はいくつかあります♪
>美しい曲ですよね
はい
できれば全曲聴いていただくのがいいと思います♪
>異教徒的って言われたなんて知りませんでした。
>詳細な解説、ありがとうございました。興味がわきました!
いえいえ、とんでもない!
私も異教徒的と言われてるとは知りませんでした。
他のレクイエムでも目立つ存在の「Dies irae」がなく、「楽園にて」が入っているなんて、不思議なレクイエムだなぁとは思っていましたが。。。
相変わらず、目から鱗の番組です!
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