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昨晩、ヱビスを飲みながら見ました~
最近ちょっと酒づいていて、こないだ飲んだのは、甘い赤のスパークリングワイン
いかんなぁ。。。本番前なのに。

それはさておき、今回は「ロメオとジュリエット」です。
プロコフィエフがソビエト時代に書いた代表的なバレエ音楽です。

内容はこんな感じです。
結構長くなりますがご了承を。。。

演奏
マッシモ・ザネッティ指揮/NHK交響楽団
コメンテーター
野本由紀夫(玉川大学芸術学部准教授・音楽評論家)
島田雅彦(作家)
西本智実(指揮者)

シェイクスピアの作品を元にして書かれたバレエ音楽。
ドラマチックで豊かな音楽表現により、人々に愛された曲。
バレエのために書かれたが、後に組曲にもなった。

「少女ジュリエット」
ジュリエットの感情の変化が如実に分かる曲。
「ライトモチーフ」という手法を使っている。
 →ライトモチーフとは、あるメロディーに特定の情景・状況・意味を持たせたもの。メロディーと意味が結びついている(示導動機)。
 →この曲では、3つのライトモチーフがあらわれる。
  ・1小節目~駆け巡るようなメロディ(vivace=快活に)。
  単純な音の作りになっており、ハ長調の音階+ドミソの和音のみで作られている。
  ※恋を知る前の、明るく活発なジュリエットを表している。
  ・27小節目~クラリネットが演奏。しっとりとした曲調に変わる。
  con grazia=優雅に
  変イ長調…温かみのある調。
  ※エレガントなジュリエットを表している。
  
・80小節目~ 重く、哀しい曲調(ホ短調)。
  dolente=哀しげに
  ※いつも明るいわけではないジュリエットの一面…これから起こる悲劇を予告しているのか?

「モンタギュー家とキャピュレット家」
ソ○トバンクのCMにも使われたし、ドラマ版「のだめカンタービレ」で、シュトレーゼマンが登場すると流れる曲でもありますね。きっと1度は聴いたことがあるかと思います。
家同士の争いの曲。
 →しかし使っている音は意外に単純?→家同士の争いも実はとても単純であるという意味?
 →ホ短調の和音(シミソシ)を分散。シミソシで上がり、ミシソミで下がる。
 →これに付点がつき、連続する…躍動感が増し、より不穏な感じに!
 →それに対し低音は安定したリズムを刻む…より対立が明確に!
 →そのあとぎざぎざした音型に変わる「レミ♭レド・レ・レ」
 →ド~レの間がかなり離れている…動きが大きく、ダイナミックで好戦的な感じに!
二つの家の対立をドラマチックに表している。 

「マドリガル」
ロメオ登場。
じんわりと恋が始まるような仕掛けが…
 →「ヘテロフォニー」同じ旋律を同時に奏でているのだけど、ずれているような感覚を持たせる手法。
 →たとえばヴァイオリンとチェロのパート、同じ旋律だけどチェロのパートの方が音の長さが長い(拡張)。
 →この手法により、音色がにじむように聴こえる。
 →ロメオの複雑な恋心を表現している。
ジュリエットのライトモチーフと交互にあらわれる。
  ・18小節目~エレガントなジュリエット
  ・26小節目~ロメオ
  ・43小節目~ジュリエット
 →恋が始まり、気持ちが絡み合うように交互にあらわれ。。。
  ・59小節目~ついにのモチーフが!!
「倚音(いおん)」が効果的に使われている。
 →「倚音」…一種の不協和音。構成音の隣の音(レファラだったら、「レ」の部分が「ド♯」になる)を奏するもの。
 →解決前の音ということで、本来の音に戻って欲しい心理が働く。
 →倚音が長く続けば続くほど、もだえの期間が長くなる。

「ジュリエットの墓の前のロメオ」
プロコフィエフのたくらみが隠されている。
 →楽器を使い分けることで、人々の哀しみを表している(西本智実さんコメント)
 →冒頭は弦楽器…構成音がぶつかった、不協和な響き。
 →同じテーマをホルンが担当。張り詰めた緊張感が漂い、哀しみが浸透していく。死を受け入れがたい。
 →チューバ・トロンボーンに変わる…より強い音。決定的に死に直面する。
 →ジュリエットが墓に安置されるまでの視覚的な距離感を音で表すために、後半はより強い楽器を使用している。

プロコフィエフは、早くから才能を発揮し、前衛的な曲を作曲していたが、ソビエトではそのような音楽は受け入れられなかった。
社会主義により、より明快で単純な音楽が求められる。
そこで、「古い単純性ではなく、新しい単純性」をもった音楽を書いた→それが「ロメオとジュリエット」であった。
プロコフィエフは、大きく変化することを恐れなかった作曲家。
「先鋭的な才能のあるアーティストが、人工に膾炙するものを狙って作られた音楽」(島田雅彦コメント)
この曲がきっかけで、20世紀に名を残す作曲家になった。

今回も内容が濃く、45分間の放送とは思えないほど時間が長く感じられました。
しかも、出たよ!和声学の基礎に出てくる「倚音」!!
※「サ○ィとビ○レも5%オッフ~ふっふ~ん」じゃないですよ!
意味を知ればなるほどな~って感じですが、いきなり「倚音」とか言われちゃうと。。。ちょっと引きますよね。。。
和声かじっておいてよかったかも。。。

そして、コメンテーターとして出演していた西本智実さん。
「ジュリエットの墓の前のロメオ」についてずっとコメントしておられましたが。。。
何てカッコイイ。。。そしてなんて美しいのでしょう
女の私が見ても、ほれぼれしてしまいますね~
いつもCMなどで指揮をしてる姿を見ても、「ステキぃぃ~」ってハートマーク飛ばしてますが。。。
今回ですっかり好きになってしまいました。
コンサートはチケットが完売になるほどの人気なので、しばらくはDVDでも見ようかと思っています

番組の方は、あともう1本見てないのがあるので、そっちも楽しみです~

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実はまだちゃんと聴き込んでませんが
それなのに「おきにいり」にしていいんだろうか

まぁ今後「おきにいり」になる見込みということで

田部京子さんのメンデルスゾーンでございます。

メンデルスゾーン作品だけのアルバムって、あんまりないような気がするのは私だけ?

妊娠中、「ロマンス」と一緒に「無言歌集」も買ったんですが、これがまた良くって~
で、ずっと前にこのアルバムを見つけたんですが、なかなか購入に踏み切れず、ずーーーっと気になったまま今まで来ました

今回、「浮気が本気になっちゃった!?曲」の「ロンド・カプリチオーソ」が入ってるCDということで、やっと購入に踏み切りました。
すっごく嬉しいです

このアルバム、収録されてる曲が良くて、メンデルスゾーンのツボな曲を網羅してるんですね~。
中身はこんな感じです

1. デュエット Op.38 No.6 ~≪無言歌集≫より 
2. 幻想曲 嬰ヘ短調≪スコットランド・ソナタ≫ Op.28 I.Con moto agitato-Andante 
3. 幻想曲 嬰ヘ短調≪スコットランド・ソナタ≫ Op.28 II.Allegro con moto 
4. 幻想曲 嬰ヘ短調≪スコットランド・ソナタ≫ Op.28 III.Presto 
5. ロンド・カプリチオーソ ホ長調 Op.14 
6. 「夏の名残のばら」による幻想曲 ホ長調 Op.15 
7. 巡礼の歌 Op.67 No.3 ~≪無言歌集≫より 
8. アンダンテ・カンタービレとプレスト・アジタート ロ長調 
9. 慰め Op.30 No.3 ~≪無言歌集≫より 
10. 春の歌 Op.62 No..6 ~≪無言歌集≫より 
11. ゴンドラの歌 イ長調 
12. 厳格なる変奏曲 Op.54 


<スコットランド・ソナタ>、「ゴンドラの歌」のようにたゆたう雰囲気を持つ曲。。。「幻想曲」というだけあって、うっとり聴いてしまいます。
「ロンカプ」(リスト大好きさん、この略称いただきましたぁ)は、Presto入ってからがぶっちぎりにテンポ速くて、でも歌うところはたっぷり歌って。。。というように、メリハリがきいていて、しかもペダルかなり薄めについています。パリッと引き締まった演奏でした。
「厳バリ」…これ、いつ聴いてもすごい曲ですね
小山さんのコンサートの熱狂冷めやらずで血迷って楽譜買いましたが、聴けば聴くほど、
「こここここんなん弾けるんか?
とくわばらくわばらしてしまうんですよね。
なので、これをレパに持っていらっしゃる姉弟子Mさんのすごさを改めて知るのでした。

このジャケット、美しいですよね。
リーフグリーンで統一された、爽やかな感じのするジャケットですよね。
これ、田部さんの背景に使われているのは、メンデルスゾーン自身が書いた絵画なのだそうです
メンデルスゾーンは、ピアノだけでなく、絵画の方も達者で、マルチな才能を持っていた人のようです。
何でも出来る人っているんだなぁ。。。って思います。

メンデルスゾーンの曲は分かりやすく、なじみがいいので、これもヘヴィロテすると思います

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今日から12月。
もう今年も、あと1ヶ月で終わりですね。

そして。。。
とうとうピアノムシ演奏会まで1ヶ月を切りました

半ば本気のような浮気曲もいったん手を休め、今は演奏会の曲の微調整をしております。
※因みに本気のような浮気曲は、浮気ではすまないレベルの曲なので、来年の計画に無理矢理ねじ込みました

練習計画やペース、作業など、人それぞれだと思いますが、私の場合本番前1ヶ月間に是非やっておきたいことが何点かあります。
それは、
録音。
音を出さずに頭の中でピアノを弾く。
衣装合わせ最終チェック(衣装・靴を着用して練習)。
グランドピアノでの練習。
くらいでしょうか。

は、靴を決めていないのでちょっと先になります。
は、本当は人前練習が出来るといいんだけど、週末が忙しくあまり頻繁に出かけられないので、レッスンの時が勝負でしょう。

は、この時期が本当はリミット(むしろ遅いくらい?)で、昔はよく本番前日になってやってしまい、微調整が間に合わないことがあったり、に至っては本番当日楽屋や舞台袖でやってしまい、不安が増して痛い目にあったことがあります。
なので本番直前(1日前とか当日本番ぎりぎり前とか)には怖いのでやらないようにしています。
本当はね~、直前でもめげないくらいしっかり仕上げておけよって感じなんですがね。。。

で、先日漸く重い腰を上げてやったのがの録音。

せっかくボイスレコーダを買ったのに、録音が怖いせいでほとんど使わず、使用してもりんりんのおしゃべりを録音したくらい
それじゃ宝の持ち腐れ。もったいないですよね。。。

早速夜覚悟を決めて、消音ユニットにつなぎライン録音をしました。

そうすると、驚くほど自分の欠点がはっきりするのです

プレリュード
冒頭部分16分音符が本当に転んでる!先生がレッスン時に「きちんとテンポ通りに弾くこと」を重点的に注意していたのは、こういうことだったのかと納得。聴いていて、ものすごく落ち着かない。ふらふらした演奏に聴こえる。
テーマに帰ってくる直前、弱音ペダルを外すといきなり音量が上がる。そこ、スビトフォルテじゃないぞ!徐々にテーマに向かって朝日が昇る感じにッ!
間の取り方が変な箇所がいくつかあった。思ってるより、気持ちゆっくり入らないとすっきりしないところや、逆に間延びしてないか?と思えるところもあり、バランス悪い。
思ったより悪くないなと思ったのは、メロディーの流れ。間の取り方は良くないけど、以前よくあった「ゴツゴツした稚拙な演奏」はしてないようだった。とりあえずホッ

月の光
冒頭の流れはいいんじゃな~い?前は、重音がばらけて聴こえるような弾き方をしていたので、最初聴いただけでげんなりだったんだけど、それ以来十分注意してたからそれが生かされたらしいね。
でも中間部のアルペジオがやっぱりがたがた!2曲とも16分音符みたいな細かい動きの所は厳重注意だね。ここは急がなくても、前に進む感じがちゃんとある音型なので、急がない、焦らない。
再現部、すっごく慎重に音を出そうとしてるせいか、質感が非常に貧弱。ここはね~、俯瞰した感じなんだけど、切なさ・感傷と同時に少々色気だそうと思ってるんだよね、敢えて。弱音だけど、ふくよかな音にしたい。

わー。。。自分の演奏なだけに、突っ込みどころ満載だわ~
でも注意点がはっきりして良かった!

先生は、あまり録音での調整を好まず、あくまでリアルな音をよく聴いてチェックするように、と仰るのですが、リアルな音を出せる機会は数えるほどしかありません。
サイレントでもチェックできれば言うことないんですがね。なかなかそこまで至らないので。
録音も自分の演奏を客観チェックできるいい機会だと思っているので、こちらも出来る限りやっていきたいと思っています。

それでもやる前はどうしても怖いんだけどね
なかなか慣れませんが。。。

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先日、危険区域にてゲットした楽譜「3つの夜想曲《愛の夢》[歌曲版付]」(全音楽譜出版社)。
一応一通り解説を読んでみました。
その時の日記はこちら!(楽譜のリンク付き)
11月25日「興味深い楽譜発見!」

いやー、野本先生熱いっすね~
リスト研究をされてるだけあって、解説からも熱意が伝わってきます。

この楽譜の特徴としては、
オリジナルな国内版としては初めての、全曲の「原典版」楽譜である。
「愛の夢第3番」の歌曲版も同時に載せた画期的な楽譜である。
各曲の歌詞の対訳(しかも翻訳は野本先生!)、詩人の紹介もされている。
最晩年のリストによる、マスタークラスのレッスンを受講したゲッレリヒによる受講メモを引用。
リスト本人の楽譜の書き方を最大限尊重。運指は渡辺健二氏による。
作品番号はサール番号と新リスト作品主題目録の整理番号「LW番号」を併記。
と、列挙にいとまがないくらい盛りだくさんです。

冒頭には、リストの楽譜の書き方と演奏方が6点ほど記載されており、演奏する際には非常に役に立ちそうです。
これは書き出してご紹介してみようと思います(内容は簡略化)。
スラーとポルタートの違い
ポルタートははほとんど「テヌート・スタッカート」。
1音1音に「雄弁に語らせる」ような、デリケートなニュアンスを要求している。
タッチ・コントロールや腕や手首の使い方に対する指示。
dolcissimo
ppもしくはpppの表示とともに記され、より繊細で、強い表現力をも追った独特のニュアンスで演奏する。
recitativo(レチタティーヴォ)
原曲が歌曲なので、声楽的な表現が随所にみられる。
語るように、情熱をこめて演奏すべし。
書いてなくてもsimile
一回指示してしまえば、次の小節から何も書いていなくても無条件にsimile(同様に)。
バス音の記譜法
バス音が四分音符と八分音符で書き分けられていたとき、音の長さではなく、音にかける手の「重さ」や「音質」を感覚的に表している。
例:八分音符で記譜=左手をすばやく跳躍させ、内声部の旋律を弾く。
声部書法
リストは声部ごとに符尾や連桁の向きを書き分けている→基本は「4声部書法」。
※ヘンレ版との比較もあり。

では、曲の解説を手短かにまとめてみます。

3つの夜想曲《愛の夢》LW-A103(S541)
・ノットゥルノ…イタリア語でノクターン・ノクチュルヌ・夜想曲のこと。
・A-B-Aの3部形式。ピアノの巨匠らしく、即興的なカデンツァがあるのが特徴。
・もともとはリスト自身の高声用の歌曲。
・ピアノ版にも歌詞を掲載…詩の内容を意識することが重要+「標題音楽」として扱うことも可能。
・「愛の夢」というタイトル…歌曲の原曲が「愛」を扱ったものである+「愛の死」=「眠り」が入っている+ノットゥルノが夜の音楽である、というところからきている。

ノットゥルノ第1番「崇高な愛」(詩:ウーラント)
愛するあまり「愛の死」を選ぶ、「トリスタンとイゾルデ」的な陶酔が歌われている。
天国でしか愛を成就することができない。。。「神の愛」により天国に召される陶酔。
曲は、変奏曲形式になっており、中声部に旋律を置く、
きらびやかなカデンツァによって右手を彩る、一種のパラフレーズを見せている。

ノットゥルノ第2番「至福の死」(詩:ウーラント)
愛の恍惚のために死に、口づけによってよみがえる陶酔的な愛が描かれている。
これも変奏曲形式になっており、変奏部分はきらびやかなパラフレーズになっている。

ノットゥルノ第3番「おお、愛せるかぎり愛せよ!」(詩:フライリヒラート)
もともとは原詩にもピアノ版にもタイトルがないため、インチピト(詩の冒頭行)で呼ばれている。
インチピトから想像されるのとは少々違い、熱烈な愛の詩ではない。
微笑ましいブラックユーモアであり、少々皮肉も入っている詩。
「言葉遣いに気をつけて。傷つけるようなことばかり言っていると、相手が死んでから後悔することになるよ。あのときもっと愛しておけばよかったと。死んでから謝ろうと思っても遅いよ。後悔先に立たずだからね」
という、少々教訓めいた内容になっている。
ピアノ版は歌詞が4連までしか記載されていないが、本当は10連まであり、全て通しで読むと、熱烈な愛の歌ではないことや、小市民的・詩的リアリズム作品であるということがよく分かる。
リストからの助言によれば、悠然たるテンポで弾くのではなく、「軽はずみな」感じで道化芝居をハープでとても可愛らしく演じる、とある。
しかしむやみにはしゃぐような演奏でもないそうな。

ここに記載したのは氷山の一角で、本当はもっとたくさんいろんなことが書かれています。
私はこれまで全音の楽譜はセカンダリとして使用しており、メインで使うことはあまりありませんでした。
ショパンはパデレフスキ版だし、バッハは原典版だしといった感じで。。。
しかし、この楽譜は分かりやすく、目からうろこの解説がなされ、しっかりした校訂がされているようなので、これに関してはメイン楽譜で使用しようかと思っています。

この楽譜はそれほど厚みがなく、1050円で買えますが、お値段以上の価値はあると思います。
もし興味があれば、手元に持っておくといいとおもいます。

「名曲探偵アマデウス」の楽譜版、といったところでしょうか

因みに、同じように解説がよかったのは、「樅の木」が載っているシベリウスの楽譜。
こちらは舘野泉氏による解説がされており、内容は深いです。

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先週、初めて再放送ではないリアルタイムで放送されたものを録画しました。
それが、ヤナーチェクのシンフォニエッタ。

この曲は、今年ベストセラーとなった村上春樹の「1Q84」の中で取り上げられ、一時期はジョージ・セル指揮・クリーヴランド管のCDが売れたとか売れないとか

いろいろ忙しくて時間が取れず、やっと今日見ました~

内容としてはこんな感じでした。

演奏
クリスティアン・アルミンク指揮/新日本フィルハーモニー交響楽団
コメンテーター
野本由紀夫(玉川大学芸術学部准教授・音楽評論家)
佛坂咲千夫(NHK交響楽団トランペット奏者)
エヴァ・ミクラス(歌手)

クラシックの常識にとらわれない、自由な曲。

第1楽章
冒頭は、全て♭のついているメロディー。
 →哀愁を感じさせる、不思議な響き。
 →ペンタトニック(5音階旋律)=異国情緒を感じさせる。
 →伴奏は、「空虚5度」の連続。調を決める真ん中の音が抜けた状態で続いている。
 →これは和声学では禁じ手
この楽章では、トランペット9本+ティンパニだけという構成になっている。
 →トランペットの音域の最低音より、低い音を要求されている。
 →最低音はミ。でもここではミ♭がでてくるため、スライドの部分をうまく使わないといけない!
指揮もしづらい曲!
 →フルートが高音域を出す…集中が切れると、オケはパニックを起こす。

この曲は、ヨーロッパの社会情勢が関係してくる。
 →チェコ独立が1918年。その8年後にこの曲は作曲された。
 →自分たちの思う通りの曲を書きたい…。
 →その思いが、西洋クラシックの常識を破ってしまったのではないか。

この曲は「ファンファーレ」である。
 →祖国の独立を祝うファンファーレ。勝利の響き!

第2楽章
舞曲風→いきなり曲調が変わる!
 →このあたりも、常識破り。

シンフォニエッタ=小さな交響曲であるが、この曲に関しては、従来の交響曲の構成をなしているものではない。
この曲の構成は以下の通り。
・第1楽章 ファンファーレ
・第2楽章 城
・第3楽章 女王の修道院
・第4楽章 街路
・第5楽章 市庁舎
ヤナーチェクが育った、モラバ地方ブルノのモチーフ。

第3楽章
短いパーツ(部分)のユニットで出来ている。
 →「タター」というリズム=パーツの繰り返し。次々といろんなメロディー、いろんな楽器に当て嵌められていく。
 →次第に大きくなり、しまいにはプレスティシモにて暴力的な勢いを持つようになる。
 →植物が育つがごとく、次々に枝分かれし成長していく雰囲気を持つ。大きな樹が育つがごとくの作曲法。

ヤナーチェクの作曲法=「発話旋律」
 ※発話旋律=人の言葉の抑揚から生まれた旋律。(例:「ぞうさん」)
→「誰のせい?」「どうして?」など、責め立てるニュアンスの旋律が続く(チェコ語)。

第4楽章
発話旋律っぽい?みんなに呼び掛けているような感じの旋律。

ヤナーチェクは、人の言葉と旋律との関係にこだわり、論文も書いた人。

第5楽章
※あまりコメントなし?

ヤナーチェクは、38才年下の恋人・カミラと散歩している際に、野外音楽堂から聴こえてくる音楽を耳にして、幸福感を持ってこの曲の着想を得る。
愛する女性の出現により、生きるエネルギーを得て作曲した。

すみません、今回はまとめづらかったです。
しかもこれを書いている今、ちょっとお酒入ってますんでますますあやふやなかんじに

今回のオケの指揮者、アルミンクさん(鼻血)。
ゆっきーさんあたりからいろいろとお話は伺っていましたが、やはり超絶イケメンです!
顔ちっちゃい!
背~デカっ!
そして指揮は優雅。。。
ちょっと私の方は、アルミンクさんによって生きるエネルギー注入されちゃった感じです

ヤナーチェクというと、前に書いたショスタコーヴィチ以上に縁のない作曲家だし、「1Q84」読んでいても音源を探すことすらしなかった私ですが。。。
クラシックっぽくない曲調と、エネルギッシュな勢いを感じるこの不思議な曲にちょっと惹かれています。
たぶん、音源はセル/クリーヴランド管以外で探すかと思います(ひねくれ者)。

「発話旋律」の個所で、ヤナーチェクは「モラバ民謡集」という、故郷に伝わる民謡の蒐集をしたという話が出てきており、歌の一節が紹介されたのですが、どこか郷愁を感じる不思議な旋律で、ちょっとほろっとくる感じでした。
それが結構印象深かったです。

実はこの番組、地上波で録画した「ロミオとジュリエット」編もあるんですよね。。。
レポもう少しお待ちください!
書くことがいっぱいありすぎて、間に合わないわ!

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